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相続税100%の正当性

その他
03 /23 2010
先日、『働くざるもの、飢えるべからず』を読んだ時に、税の財源として相続税を100%にするというアイデアを知りました。
著者の小飼弾さんのサイトによると、

現在日本では、税金が80兆円に社会保障費が120兆円、およそ200兆円を毎年国庫に収まる。相続税を100%にするということは、税金分をまるまるチャラにできるということだ。これは大きい。実際には社会保障費の方を組み替えることになるのだが、この社会保障費、実は所得税と違って料率はフラット。これもまた若い人を苦しめている一因なのだが、これがなんと1/3になる。そうすれば税金を組み替えるのもずっと楽になる。例えば法人税が0%になったらどうか?景気はよくなるしかなくなるだろう。

この案は、若者の負担を減らすに留まらず、高齢者の負担をも減らす。なにしろ最大の納税は、自分の死後行われるのだから。文字通り年貢の治め時というわけである。

一見乱暴に見えても、これ以上痛みが少ない税制改革はありえない。少なくとも私はいくら考えても思いつかない。これよりもいい案があったら是非書いて欲しい。 


僕は、相続税をがっしりとるというのは基本的に賛成です。
くだらない相続争いは減りますからね。

ただ、遺産を子に残したいと思う気持ちも分からなくはありません。
特に、老後も子や近しい親族に面倒を見てもらったような人であれば、そういった感情がわくのは自然な気もします。

ですので、相続税100%と現行スキームを並行させればいいのではないでしょうか
意思表示をした場合には、現行スキームが適用されるようにすればいいのではないかと思います。
小飼弾さんの案ほどドラスティックではなく折衷策ですので、他の税制はほぼそのままに残す感じになります。
つまり、

1.子に残すための意思表示(生前贈与または遺贈(〇〇にあげるという遺言))をすれば、現行の税制が適用されて税をあまりとられずに資産を残せる。
2.意思表示をしなければ、全部持っていかれる。 


1.は、亡くなられた方の意思も尊重されますし、特に文句はないでしょう。
2.のメリットは、相続税が大きな財源になることです。また、上にも書きましたが、相続争いがなくなることも大きいですね。

この制度にした場合、意外と2.の方を選ぶ人が多くなるのかもしれません。
それは、行動経済学でいう初期値効果があると考えられるからです。
『行動経済学 ~経済は「感情」で動いている~』(友野典男著)によると、

 パソコンの様々な設定を初期設定(デフォルト)のままにしている人は多いだろう。よく分からないいじらないとか、パソコンメーカーが「推奨」している設定だからそのまま受け入れることもある。初期値(設定)効果とは、2つの状態AとBのどちらが初期値とされるかに寄って選択が変わってしまうことであり、フレーミング効果の一種である。(中略)日本では臓器提供意思表示カードを持っている人はかなり少なく(成人の約10%、アメリカでも同様である(約28%)。EUでは、臓器提供に同意した人が少ない国(デンマーク4%、ドイツ12%、イギリス17%、オランダ28%)と多い国(スウェーデン86%、オーストリア、ベルギー、フランス、ハンガリー、ポーランドはいずれも98%以上)にはっきりと分かれている。この原因はどこにあるのだろうか。
 日本、アメリカ、デンマークなど同意者が少ない国では、臓器提供の意思表示をしない限り提供者とみなされないのに対して、オーストリアなど同意者が多い国では、逆に臓器提供をしないという意思表示をしない限り提供の意思があるとみなされるという初期設定の違いに原因があるといわれている。


つまり、相続税100%と現行税制との折衷策の制度としても、初期値を相続税100%にすれば、大半の人がそちらを選びかなりの税収が見込めるのではないかということです。

昔のように、同じ屋根の下で暮らし、老後の面倒までしっかり見ていたのであれば、子の生活を思い、遺産を残すというのも分かります。
しかし、現在のように老後の面倒は他人に任せているのが主流となると、遺産なんてラッキーごっつぁん以外のなにものでもない気がします。
そうであれば、遺産として残すよりは税金としてしまった方が、有効に使える可能性が高いのではないでしょうか。


参考図書

もろ相続税100%押しの本です。
そこまでは行かないにしても、経済が停滞しつつある国ではストック課税を重視すべきだろうとは思います。


相続がいかに揉めるものかということが分かる本です。
意外かもしれませんが、規模が小さいほどトラブルのもとだったりするそうです。
解りやすい本ですので、お勧めです。
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