人の真意を探る難しさ  【書評】超ヤバい経済学

書評
11 /18 2010
超ヤバい経済学

行動経済学本ブームの火付け役だった『ヤバい経済学』の続編です。
私は前作は読んでいませんが、今作は面白かったので前作も読んでみたくなりました。

個人的には、インドでの女性の地位が向上した理由の話しが面白かったです。

自然な出生だと、女の子の方が少し多く生まれますよね。
ですが、インドでは何故か男の子のほうが多い。
これは、胎児の時に女の子だと解ると、中絶するからです。
(本当は違法ですが、闇医者に高い金払ってでも超音波診断→中絶してもらうひとが多い)
インドでは、結婚するときに、女性が財産を持って男性の家庭に入っていきます。
これが、女性の家庭としては経済的にとても痛い!
そんなわけで、女の子が生まれてもあまり喜ばれません。
そもそも中絶してしまうこともありますし、産んだとしてもその後焼き殺されることもあるらしいです。

ところが、最近こういった反倫理的な行為が減少している地域があります。
様々な取り組みの中で、中絶しなかった人への奨励金、女性が事業を起こしやすいマイクロファイナンス、望まない妊娠を減らすためのインド人もびっくり(するほど小さい)サイズのコンドームなど(インド人は一般的に小さいらしい)は、あまり効果はなかったそうです。
実は、最も効果があったのは、テレビの普及だそうです。
テレビが普及した地域では、女性の地位が向上したと。
とは言え、テレビの普及でなぜ女性の地位が向上したかということは、具体的にはよく解らない部分もあるようです。
教育的な効果があったのか、クリケット(インドで最も人気があるスポーツ)に夢中で、女性に対してひどい扱いをする暇がないのか・・・

この話の興味深いところは、テレビの普及は単純に企業活動の結果であり、何も嬰児殺しや焼き殺しを減らそうとするための取り組みではないところです。
つまり、社会問題を解決する方法として、ピュアな市場原理の方が向いている場合もあるということです。
株式会社いろどりなんかにしても、狙いそのものは社会問題の解決ではないですしね。

インドの話だけではなく、風俗の話や環境問題やチャイルドシートの話やいろいろ面白いものが載っていますので、読んでみて損はないです!


追記

英題"Freakonomics"は、ブログツイッターもあるようですので、興味がある人はどうぞ。

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